阪堺線の綾ノ町駅から東に少し行ったところに「古本日高」という古本屋があった。
古本屋とはいっても置いてある本のほとんどは文庫本で、それも本当に少ない。
古本屋とは名ばかりで、カードやゲーム、そしてフィギュアなんかを主力としているようなお店だった。
一時ゲッターロボの大きなフィギュアが飾ってあって、結構繁盛してのかもしれない。
というか、カードやフィギュアなんかに何の興味もなく、本も少ないんで、実際にこの店に入ったのは数回くらいしかなかった。
なんで店主の方が、どんな人だったか全く記憶にない。若かったのか年配の人だったのか。ただ男性だったという事しか記憶にない。
ここら辺はお寺さんも多くとても静かで閑静な所で、夜も9時ぐらいになれば、
夜にここら辺を通ると、この古本屋に明かりがともっていて、何となくホッとした気分になれた。
ほとんど入ったこともなかったけど、俺にとって大切な街の風景の一部だった。
そこに存在するだけでよかった。
こういうのって無くなると本当にさみしい。
ちなみにこの古本日高を通り過ぎ、よこの花政というお花屋さんをもうちょっと下ったところに、かなり昔おもちゃ屋さんがあったような気がする。
現在は公園の一部となり見る影もない。